【コラム】日本災害復興学会2015東京大会(専修大学神田キャンパス)で学会報告・発表しました。
2015年9月26日の日本災害復興学会大会(東京・専修大学神田キャンパス)で岡本正が口頭発表をしました。テーマは「東日本大震災復興特別区域法改正による土地収用法の規制緩和と復興事業用地確保の軌跡−災害復興法学の視点でみる政策形成過程の分析−」です。
「東北復興新聞」の連載『弁護士が見た復興』(第9~11回『進まない高台移転を法律で変える』)でもご紹介させていただいた内容です。予稿論文を提出し、学会で口頭発表させていただきました。
法案の内容は他の論文や政府資料に譲ることができます。特に重視したのは「ニーズを浮き彫りにし、そこから法案改正にまでつなげるプロセスとノウハウ」です。「災害復興法学」が注目する公共政策上の意義を残すことが、今回の発表の目的です。
1日目の9月25日は、魅力的な分科会も多く実施されました。私が参加した分科会は「災害対応型コミュニティ・リーガル・サービスの諸相」です。コーディネーターは飯考行専修大学准教授。これに各地で防災や災害対策の先進的取り組みをする事例を弁護士が紹介しました。
社会福祉協議会と連携する協定を結んだ徳島県弁護士会の堀井秀知弁護士。
陸前高田で仮設住宅訪問相談を続けるいわて三陸ひまわり基金法律事務所の在間文康弁護士。
2014年豪雨でボランティアセンターと連携した広島弁護士会の今田健太郎弁護士。
東海地震や南海トラフに備え、静岡県下の自治体と協定を結び情報提供ニュースの備蓄も実現している静岡県弁護士会の永野海弁護士。
司法書士の相談活動や被災者支援活動の重要性を説く埼玉司法書士会の山嵜秀美会長。
士業が行政と連携し仕組みを作ることの重要性と、準備のためのノウハウ、連携のテクニックなどを学ぶことができました。全国展開できるモデルが、はじめて学会などで認知されたのではないかと思います。非常に意義の高い分科会であったと考えます。