【コラム(仮)】福島県浜通り視察写真備忘録(2016年6月11日)
■ふたば未来学園の教育と挑戦
盟友、南郷市兵副校長に久しぶりに会うことができた。文部科学省のカリキュラムにも影響を与え続けるふたば未来学園の先進的な、そして本質的な取り組み。『自己肯定』と『寛容』を育む教育理論に触れる。案内に心から感謝。
丹野純一校長の論文にもあるように『21世紀型資質能力』を育成する様々な評価指標による教育カリキュラムは、大人が見落としていた子供の無限の可能性を引き出すプログラムになると考えらた。
■国道6号線の開通
福島第一原子力発電所構内の視察や大熊町・双葉町など帰還困難区域の沿岸部視察を含む2014年の夏の訪問から2年経過してしまった。2014年9月15日、南北を分けていた国道6号線の閉鎖が解除され、一般車両の通り抜けが可能になった。
■浪江町沿岸部の大きな変化
今回の視察で最も驚いたのが、浪江町沿岸部の変化だ。2015年6月より仮設焼却場が稼働を始めた。震度6強の揺れのあとに襲った大津波で600棟以上の家屋が損壊し、船舶が無数に打ち上げられ、道路もはがれ、流失した。2013年、2014年にも浪江町沿岸部は視察しているがその光景は凄惨なものだった。2016年のこの日の変化には「希望」を感じられた。
2013年5月
2014年7月
2016年6月11日
今回個人的な立場で同行してくれた頼金弁護士もこう説明する。復興の第一歩は廃棄物処理。まず、がれきを片づけるには仮置き場をつくり、さらにそれを処理する施設を作らなければならない。浪江の復興の大きな一歩が、焼却場の建設によってやっと始まった。
浪江の港も大型クレーンが入っていた。これも大きな変化。確実に前に進んでいる。
2013年5月
2014年7月
2016年6月11月
■未だ人のいない浪江町市街地
とはいえ、浪江町の大部分は長期間の帰宅ができない地域。ごく一部の日中の立ち入りが可能なだけである。駅前や市街地にも車の姿を見るようにはなったものの、人の住む気配を感じ取ることはできない。何とも言えない感覚は、この場に立ってみないとわからないだろう。
■避難指示解除を目前に控えた南相馬市小高区
一方、避難指示解除を目前に控えた南相馬市小高区。「双葉食堂」が仮設の南相馬市北部の鹿島区から現地に戻ってきたということもあり、小さなお子さんを連れたご家族にもお会いできた。
■南相馬市の復興公営住宅と新しい生活拠点
南相馬市原町区の中心街では、復興公営住宅が完成していた。新しい街が一つ出来たかのような大規模な集合住宅群。新しいスーパー。新しいコミュニティスペース。
■御礼
今回の福島県浜通りの往復については、個人的なお立場で頼金弁護士に多大なご協力をいただいた。ここに改めて厚く御礼を申し上げるとともに、頼金弁護士の益々のご活躍を祈念する。