【コラム】台風26号大島町専門家派遣の結果 災害復興まちづくり支援機構【速報】
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台風26号により甚大な被害を受けた伊豆大島。
専門士業団体で構成する
『災害復興まちづくり支援機構』 は、
東京都との災害協定に基づき
11月21日から27日まで、大島町で専門家相談を担当した。
交代で1日3人(弁護士・司法書士・技術士・不動産鑑定士ら)の派遣となった。
私は11月25日の相談担当者でした。
東京都の発表はこちら
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/11/20nbk200.htm
『災害復興まちづくり支援機構』は、次のような設立趣旨を掲げている。
東京都でおきた災害に派遣されるのは、
今回の大島町の台風被害が初めてのことになる。
専門家派遣の結果については、11月29日の
『災害復興まちづくり支援機構』の総会で速報版として発表し、
東京都にも報告させていただいた。
土砂災害により仕事や住まいを、そして大切な人を失った方々に対して、
弁護士、司法書士、技術士、不動産鑑定士などの専門家が、
それぞれの特技を活かして、よろず相談を実施する。
行政情報の提供だったり、相続の話だったり、契約の話だったり、
借金の話だったり、土地や地盤の話だったり、今後の住まいの話だったり。
結果は、冒頭のまとめスライドのとおりであるが、いくつか特徴的な傾向がある。
まず、相談の内訳である。
「被災者生活再建支援金」「災害弔慰金」「罹災証明」
といった行政給付手続き関連の相談が多い。
まずもって被災された方は、行政からいかなる支援を得られるかに高い関心を持つ。
生活基盤が根こそぎ奪われた方には、まずは様々な支援制度情報を提供する。
希望をと。
そして、「相続」関連の相談が初期から目立つ。
過去の巨大災害と傾向が酷似している。
次に、相談者の属性である。
行政職員と被災された住民の方、双方から相談があった。
今回の相談の特徴は、弁護士や専門家だけが単発で相談会を開くのではなく、
大島町の罹災証明書の集中発行期間に、大島町の相談窓口の一つとして、
専門家の特別相談ブースが設けられた点である。
【専門家相談窓口】
東京都や大島町の職員も、はじめて「罹災証明書」や
「被災者生活再建支援金」の手続きをする。
事実認定やあてはめが困難な案件では、
どうしても専門家の助言やアドバイスが必要になってくる。
弁護士が、同じ会場にブースを設け、
行政職員からの相談に、即時に応じることができたのも、
今回の専門家派遣の大きな成果であると評価できる。
今回は、災害発生後約1か月経過した時期であり、
行政支援や被災者登録が始まったばかりの時期である。
今後、様々な行政給付が実施され、
あるいは生活回りの契約関係問題が顕在化すると、
相談内容がより具体的かつ複雑化する。
そのときこそ、再び弁護士とはじめとする専門家による相談の出番ということになろう。
引き続き、『災害復興まちづくり支援機構』は、東京都と大島町との連携を強め、
大島町の復旧・復興に尽力していくことが求められるだろう。
【土砂災害の現場】
【大島町の絶景・筆島を望む】