【期間限定掲載コラム】[速報版2]復興特区法の一部改正案により用地取得は加速化するか~法案一本化に向けた考察
被災地のリーガルニーズに着目し政策形成・実現過程のノウハウを伝承する「災害復興法学」の教鞭をとりながらも、用地取得問題については複雑な行政法規が絡むことから、2013年度の授業では復興庁の政策の説明や今後の課題提起ができていなかった。考えの整理に時間がかかってしまった点は、私個人としても反省しつつ、用地取得加速化を意図して、2014年3月25日に与野党が同時提出した、復興特区法改正案の「一本化」の必要性とその課題についてまとめることとする。
与党案の課題はすでに、 前回コラム[速報版1]
http://www.law-okamoto.jp/column/976.html
にて述べたとおりであり、参照されたい。
自公案の概要を再掲すると次の通りである。
以下が、自公案の課題の指摘である。あくまで現時点で知りうる情報に基づく速報版であることをご留意願いたい。
[自公案の課題/緊急使用の規制緩和について](クリック拡大)
青色部分が自公案の概要であり、そのほかの部分が課題の指摘や評価である。
そのうえで、これらの課題を克服するために、特に重要なをポイントを述べたい。法案一本化の際には、与野党のすり合わせの枠を超えた、次のようなバージョンアップが不可欠であろう。
[緊急使用の規制緩和スキームをより確実なものとするための提案](クリック拡大)
※なお、指摘している条文は緊急使用(土地収用法123条)の条文である