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【講義】(東京大学教養学部)「災害復興と法・社会:災害復興法学のすすめ」

2023年11月16日 災害復興と法・社会 東京大学駒場キャンパス

米村滋人先生と清水亮先生が担当する東京大学教養学部のオムニバス講義、全学自由研究ゼミナール「災害復興と法・社会」にて1コマ講義を担当しました。『災害復興法学のすすめ』と題して、災害復興法学の誕生経緯、災害復興法学が進める防災教育『被災したあなたを助けるお金とくらしの話』についてお話をさせていただきました。

ディスカッションテーマとしては「必要な情報を必要な人に伝え、支援制度をりようしてもらうにはどのような施策の実施が不可欠か?」を提示。学生たちに20分ほどディスカッションをしていただき、発表いただきました。

ノーヒントでアイディアをぶつけ合ってもらいましたが、結局のところ『災害ケースマネジメント』の概念に近いものに辿り着きました。災害ケースマネジメントについては学生たちは全く知らない単語であったはずなのに、①情報に接する機会を作る、②情報を理解する、③実際に手続利用の実行に至る、という段階に分析し、そのすべてにおいて丁寧な支援が必要であることを看破してくれました。素晴らしいディスカッションでした。

なお、ちょうど東京大学生協駒場書籍部にて「慶應義塾大学出版会ブックフェア」開催中。岡本正著「災害復興法学Ⅲ」も在庫がありました。

 

〈全学自由研究ゼミナール 災害復興と法・社会〉東京大学シラバスより

日本は世界有数の災害大国であり、地震・津波・火山噴火・台風・集中豪雨等による被害が頻繁に発生している。災害の発生後に問題となるのが、被災者・被災地域の復興である。復興支援は行政(政府や関係自治体)によっても担われるが、近年は、ボランティア活動や各種非営利活動等の民間の支援活動が重要な役割を担っている。この授業では、東日本大震災や熊本地震などの実例を素材として、災害復興の現状と課題を知り、復興に向けた活動の意義やそのあり方を考えることを目的とする。同時に、われわれ自身が有意義な復興支援に従事するためにはどうすれば良いかについても、議論を交わしたい。