【書籍】『個別避難計画作成とチェックの8Step~災害対策で押さえておきたい個人情報の活用と保護のポイント~』
個別避難計画作成とチェックの8Step
~災害対策で押さえておきたい個人情報の活用と保護のポイント~
編著者名
山崎栄一(関西大学社会安全学部教授)
岡本 正(弁護士)
板倉陽一郎(弁護士)
判型 A5・232ページ
発行年月 2023年7月5日
販売価格 3,630 円(税込み)
平時からの備えで住民の命を守る!
災害対策に個人情報利活用の重要性を加えた唯一の書!
◆令和3年5月に改正災害対策基本法が施行され、一人一人の「個別避難計画」の作成が市町村の努力義務とされました。 ⇒ベースとなる「避難行動要支援者名簿」については、約99%の自治体で策定済みですが、この名簿をもとに作成する個別避難計画をどのように活用して防災につなげていくのか、同時期に大幅に改正された個人情報保護法にある個人情報の利活用をどう反映させていくかが課題になっています。
◆「個別避難計画」を作成または作成後も、「抜け・漏れ・落ち」は本当にないか、個人情報を絡めた対応はできているかなど、より実効性の高い計画に「なっている」「なっていく」を確認・理解しながら活用するために8つのステップを通してより深い理解を得ることができます。
◆住民に直接関わる福祉専門職(ケアマネジャー等)や民生委員・児童委員、自主防災組織や自治会・町内会関係者、防災士なども、本書を活用してそれぞれの役割を再認識できます。
目次
Step①
プロローグ 個別避難計画作成をめぐる背景─最近の状況と災害対策基本法の改正─
1 災害対策基本法の改正と取組指針の改定/2 個別避難計画作成の努力義務化/3 個人情報保護法制の改正(個人情報保護法制の一元化)/4 福祉専門職への期待/5 福祉避難所とのマッチングの促進/6 地区防災計画等との連携/7 避難情報の見直し/8 広域避難における避難行動のあり方
Step②
今からすべきこと─どうすればいいのか?─
1 どうすればいいのか ―自分たちの身の回り、自分たちの地域の現状をチェックしてみよう― /2 それぞれの担い手に何が期待されているのか/3 目指すべき到達点―全体的なビジョンの確立
Step③
そもそも避難支援とは何か─避難支援を知る─
1 避難支援のあり方/2 名簿・計画作成に向けた情報収集・共有-個人情報の収集・共有の実践-/3 避難情報・避難行動・避難手段/4 安否情報と個人情報/5 被災者台帳の作成と利活用
Step④
避難行動支援者名簿・個別避難計画作成時に注意すべき個人情報保護とは何か─個人情報保護法令の基礎・仕組みを知る─
1 個人情報保護法制の全体像/2 避難行動支援者名簿・個別避難計画作成時に適用される規律の概要
Step⑤
災害時における個人情報共有の根拠─災害時における個人情報の取扱いを知る─
1 総 論/2 個人情報の取扱い
Step⑥
災害対策基本法・個人情報保護法に依拠した避難行動要支援者名簿の作成と利活用・管理─避難行動要支援者名簿をアップデートする─
1 避難行動要支援者名簿の作成をアップデートする/2 避難行動要支援者名簿の内部利用と外部提携をアップデートする/3 避難高度要支援者名簿を保有する支援者の個人情報管理スキルをアップデートする
Step⑦
個別避難計画の作成に向けて─実効性のある計画策定をするための準備をする─ 1 災対法から見た個別避難計画の作成と利活用・管理/2 個別避難計画作成のパターン/3 個別支援計画作成のまとめ
Step⑧
これからの行動 1 避難行動要支援者名簿・個別避難計画の活用方法の確認/2 避難行動要支援者名簿・個別避難計画の共用・併用/3 避難行動要支援者名簿・個人避難計画と本人の同意/4 研修・ワークショップの実践・あり方/5 避難行動要支援者名簿と個別避難計画を活用するモデル条例
著者紹介
◆山崎栄一(やまさき えいいち) 関西大学社会安全学部教授
神戸大学大学院法学研究科公法専攻博士後期課程単位取得後退学、京都大学博士(情報学)。専攻は、憲法・行政法・災害法制全般。大分県広域防災拠点基本構想策定委員会委員、兵庫県災害時要援護者支援指針検討に係る検討会委員を務め、近年は内閣府「令和元年台風第19 号等による災害からの避難に関するワーキンググループ」委員のほか内閣府『避難情報に関するガイドライン〔令和3年5月〕』の策定にも関与。主な著書『自然災害と被災者支援』(日本評論社、2013年)〔2014年日本公共政策学会 著作賞 受賞〕
◆岡本正(おかもと ただし) 弁護士(銀座パートナーズ法律事務所)
慶應義塾大学法学部法律学科卒。2003年弁護士登録。岩手大学地域防災研究センター客員教授、公益財団法人 ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センター特別研究調査員、中央大学大学院公共政策研究科客員教授、日弁連災害対策本部嘱託室長等。近年は、内閣府「防災分野における個人情報の取扱いに関する検討会」などの委員を務める。主な著書『災害復興法学』(慶應義塾大学出版会、2014年)、『災害復興法学Ⅱ』(同、2018年)、『災害復興法学の体系』(勁草書房、2018年)、『被災したあなたを助けるお金とくらしの話 増補版』(弘文堂、2021年)
◆板倉陽一郎(いたくら よういちろう) 弁護士(ひかり総合法律事務所)
慶應義塾大学総合政策学部卒。2008年弁護士登録。2010年4月より2012年12月まで消費者庁消費者制度課個人情報保護推進室(現・個人情報保護委員会事務局)に出向。国立情報学研究所客員教授、総務省地方公共団体におけるAI活用に関する調査研究・自治体AIクラウド化検討会構成員(2019~2020)、東京都官民連携データプラットフォームポリシー策定委員会委員(2020~)を務める。主な著書『AI・ロボットの法律実務Q&A』(共著、勁草書房、2019 年)、『Q&A 個人情報保護法の法律相談―最新法制度の理解から実務対応まで』(共著、民事法研究会、2017 年)