【寄稿】(議員NAVI)「〈新型コロナウイルス感染症対策〉 市民のニーズ分析と支援制度 ~新型コロナ禍1,800件超の法律相談事例から~」
岡本正「〈新型コロナウイルス感染症対策〉 市民のニーズ分析と支援制度 ~新型コロナ禍1,800件超の法律相談事例から~」議員NAVI 2021年4月12日配信/政策の核心をつかむ明日の論点
第一法規が運営するウェブマガジン「議員NAVI」の「明日の論点」へ寄稿しました。以下に寄稿記事の冒頭を抜粋させていただきます。
〈新型コロナウイルス感染症対策〉 市民のニーズ分析と支援制度 ~新型コロナ禍1,800件超の法律相談事例から~
■新型コロナウイルス感染症における弁護士法律相談
──個人事業主で仕事を請け負いながら住宅ローン等の返済をしていたが、コロナの影響で仕事がなくなり返済に窮している。今後、ローン返済をどのようにしていけばいいか、収入がない中でどのように生活していけばいいか──。 (日本弁護士連合会「新型コロナウイルス法律相談全国統一ダイヤル報告書」2020年11月公表より抜粋)
2020年初旬から世界的にまん延する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が市民生活に与えた「被害」の実態をどのようにとらえればよいのか。検討が必須だと思われるデータの一つが「弁護士への無料法律相談事例」の分析結果報告である。なかなか周囲に相談できないような深刻な悩みが寄せられている蓋然性が高く、生々しいリーガル・ニーズが浮き彫りになっているはずである。
本稿では、2020年11月に日本弁護士連合会(以下「日弁連」という)が公表した「新型コロナウイルス法律相談全国統一ダイヤル報告書」の概要を紹介する。分析結果は、切実かつリアルな市民のニーズを浮き彫りにしており、真に必要となる施策を、国、都道府県、市区町村が立案したり、要望したりするための有益な根拠になると考えられる。