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【コメント】(共同通信社配信)東日本大震災・大川小学校津波被災訴訟 10月10日付で最高裁判所が上告棄却

東日本大震災の大川小学校津波被災訴訟で、2019年10月10日付で最高裁が上告棄却決定をしたことが、11日にわかりました。これで県や教育委員会側の組織上の過失(防災マニュアルの不備等)を認める控訴審が確定しました。

 

最高裁の決定を受け、控訴審に引き続き、岡本正が以下のコメントを寄せました。10月12日の複数地方紙の朝刊に掲載されました。

 

共同通信社(2019年10月11日配信)

「災害復興法学」の著書がある岡本正(おかもと・ただし)弁護士の話

二審判決は自治体や学校が災害を見越して適切な事前防災体制を築くべきだったとする画期的な判断を示しており、最高裁で確定したことは大きな意義がある。大川小の地理的な状況など個別事情を踏まえた判断ではあるが、災害の多い日本では、学校現場だけでなく企業などあらゆる組織が司法からの一つのメッセージだと受け止めることが大切だ。例えば大川小のように被災時にトップが不在だった場合、誰に権限を移すかなど検討すべき課題は多い。命を守るために必要な防災体制の充実や、組織内の人材教育を進める必要がある。