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【コラム】大分市副市長を再び表見訪問&大分市「わが家の防災マニュアル」に生活再建ページ

 

大分市の桑田龍太郎副市長を訪ねました。国土交通省から大分市へ出向中です。2016年の熊本地震の前から約4年にわたり副市長を務められ、今年度で任期を終えられます。私の内閣府出向時代の同僚であり、指導いただいた先輩です。2016年の熊本地震直後に訪問させていただいて以来、2度目の副市長室訪問となりました。

 

副市長室では、大分市防災局長を交えて、大分市における最新の防災啓発の取り組みなどについてご紹介をいただいたき、意見交換をしました。特筆すべきは、平成30年度に刷新した市民向け防災冊子「わが家の防災マニュアル」(保存版・平成30年作成)です。

 

防災冊子は、全77頁で「いざという時の行動編」「事前の備え編」「ハザードマップ」などで構成されています。そのなかの「いざという時の行動編」の最後の項目(30~31頁)に『生活再建をすすめる』という頁が設けられているのです。

 

罹災証明書の取得、災害弔慰金の申請、減税措置など、生活再建に欠かせない知識の代表的なものが記述されています。

 

なお、同様の取組は、高知県の防災冊子『備えちょき』にもあります(こちらの冊子期は公式に監修協力しています)。いっぽうで、市町村として、ここまで正面から「生活再建」がパンフレットに記述される例は、先進的な取り組みであると思います。

 

そもそも、「生活再建」の頁を設けるというアイディアは、熊本地震の支援経験をした現場の職員からも要望があったということです。また副市長には『災害復興法学』『被災後の生活再建のてびき』を前々からご紹介し、お渡しもしていたところでした。現場の意見とノウハウがしっかりと伝わり、結果として素晴らしい冊子ができあがったように思います。副市長がこれを私に伝えるべく準備してくれていたことが何よりもうれしく、また大分市に少しでも貢献できたのではないかと実感できるものでした。

 

今後は、これらの生活再建の項目について、職員、支援者、そして市民の皆様にあからじめ周知しておく「防災教育」が重要になってくると思います。私も全力で協力したいと思っています。

 

最後にサプライズ。

 

偶然、大分県に講演に来られていた、静岡県富士宮市の職員(内閣府防災への出向経験あり)の方にお会いしました。私が仲間たちと主催している「霞が関ナレッジスクエア・ランチミーテイング」にも何度かお越しいただいたことがあります。なんともうれしいサプライズです。